徳川美術館へ行って来ました
前回のメナード美術館と同時開催されている
特別展 「刻を描く 田渕俊夫」を観たくて
令和元年の新天皇即位にかかる「大饗の儀」で披露された
「悠紀地方風俗歌屏風」は圧巻でした
大和絵の伝統的な霞や
黄金色の田んぼが描かれています
日本画は天然の岩石を用いた岩絵具を使うので
あまり色の種類が無く
それでも
無い色を有る色で補い表現するというお話が印象的でした
少ないからこそ工夫や知恵が生まれる
これは整理収納の分野でも深く共感です
つづいて
企画展 「うるわしき花と鳥」
狩野山楽筆「四季花鳥図屏風」が印象的
💡狩野山楽・・・京狩野派 豊臣秀吉の側近で狩野永徳の一番弟子
江戸狩野派と流派が違うんですね
尾張家14代慶勝正室の貞徳院矩姫の品々も
魅了的でした
中でも
「白絵筋違紋付蓬莱図守袋箱」は美しく
「×」と白で描かれた矩姫実家 二本松丹羽家の家紋も
インパクトがありました
松喰鶴・・・長寿 幸福を表す吉祥文様
中色・・・薄い水色
蓬莱・・・仙人が住むと信じられた理想郷
「薩摩焼秋草文大花生 一対」伝孝明天皇下賜・徳川慶勝(尾張家14代)拝領
尾張徳川家に天皇から下賜???
調べてみると
"慶勝は幕末維新期の京都において
朝幕間の交渉に奔走したため
孝明天皇の厚い信任を得ていた"
とのこと
なるほど〜
名古屋でなかなか拝見できない代物かも知れません
「孔雀図」 増山雪斎
伊勢長島藩主であった増山雪斎とは
沈南蘋の画風に学んだそうです
💡沈南蘋とは
八代将軍 徳川吉宗が中国 清から招いた画家で
伊藤若冲・酒井抱一・円山応挙などの日本人画家や
浮世絵にも影響を与えた人
和樂で勉強しておいて良かった〜👏
ほんの少しですが知識が付いて来ると
一つのワードからその背景がふわっと広がり
鑑賞の奥行きが出る手応えを感じられました
嬉しい😂
増山雪斎の他に
張月樵という画家も南蘋画に学び
名古屋で活躍されたそうです
長崎へ来た沈南蘋の影響が江戸へ届くまでの間
途中にあるここ 名古屋にも
大きな影響を与えていた事が分かりました
名品コレクション展示室
キラキラする小さいけど意匠がとても細かい「印籠」に見惚れました
「瀬戸米市手茶入」
銘の由来は
狂言「米市」に出てくる俵に似ているから
狂言も観てみたい・・・
"文茄"という文字がちらほらと
文淋形(りんご形)と茄子の形の
中間の形を "文茄" と呼ぶそうです
猫・・・長寿の象徴
鹿・・・富の象徴
舞楽・・・公家の式楽
能・・・武家の式楽
「素襖」
武士の日常服ですが
こちらのキーワードは歌舞伎の「素襖落とし」で
知りました
「縫箔(ぬいはく)」
最も豪華な唐織に次ぐ華やかさ
「雪輪」
和樂の付録に付いて来た万年筆の模様✨
雪が降ると豊作になるという言い伝えにより
吉祥のシンボルとして愛用されたそうです
「爪切盥(つめきりだらい)」
"将軍家の正室 御台所が爪を切る時には
切り取った爪を袋に入れて保管し
棺に入れた"
そうです
「渡金箱」
お歯黒に用いる道具を収納する箱のこと
特別展以外の充実ぶりも半端なく
3Hでギリギリ💧
細かく見過ぎなのかも知れませんが
次回はやはり午前から行こうと思うのでした
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