母の日&誕生日 in 三瀧荘(Hiroshima)

母の日と誕生日を兼ねて広島へ帰省しました。大雨の予報を覆し今回も快晴に恵まれて感謝!!お祝いの席にと選んだのは広島市西区に在る「三瀧荘」。白檀の香りに出迎えられお手入れの行き届いた室内を1歩ずつ進むに連れてどんどん期待が膨らみます。

一番奥のメインダイニングに到着し、背の高い扉が開いた時には大きな感動に包まれました☆お料理が運ばれて思わず涙ぐむ母…「1日遅れですがカーネーションの花びらを乗せさせて頂きました」歓声が上がります。真心を感じるおもてなし。本当にありがとうございます。

 

【先付】

雲丹チーズ豆腐。参りました…と言いたくなる様な奥深さ。翌日もこの1品で盛り上がる位、最初にインパクトを与えてくれた一品。

 

【籠八寸口取】

もみじ型に抜かれた黄色のお野菜はさつまいも。加賀野菜の金時草はシャキシャキとした歯応え。フォアグラ茶碗蒸しは濃厚で、蛸旨煮の柔らかさにはしゃぐ両親。蕗は細く切られたかんぴょうで4本ほど束ねられており、思わず箸が進む演出に感動しました。

 

【食事】

鯛茶漬け。1つのお茶碗の中にごまだれの鯛と白飯が分かれています。生ものが苦手な母には鯛茶漬けの代わりに焼き鮭の乗った炊き込みご飯をご用意下さいました。

 

【甘味】

グレープフルーツと紅茶が2層になったゼリーに、金粉の乗ったいちご。


結婚式場でもある三瀧荘では前撮りのカップル2組に遭遇し、こちらまで幸せな気持ちになります。樹齢400年の大きな松の樹は、戦争を生き残ったたくましさを感じ、この樹を中心にお庭造りが進められたと伺いました。池では色鮮やかな錦鯉が優雅に泳いでいます。広島は「鯉」が有名で、広島城のことを鯉城と呼んだり、野球ではカープ=鯉であったり、他にも鯉にまつわるエピソードが色々ある様です。


昭和21年設立時には宿泊施設だった様で、マリリン・モンローとカープのコーチであったジョー・ディマジオ氏が新婚旅行で泊まりに来られたとか。個室などを含めてゆっくりと説明して頂き感謝の気持ちでいっぱいです。ゆったりとした平日に来れて良かったです。

 

 

次に向かったのは音戸の瀬戸。新旧合わせて2つの橋を眺められます。 

平清盛が「一日で工事を完了させるために夕日を招き返した」という伝説がありますがどうなのでしょうね。

遠方にはうっすらと四国も見えます。島の多い瀬戸内海。広島に帰って来たと実感が湧きます。

 


畑で採れた空豆とスナップエンドウを持って行き、母と一緒に夕飯作り。グリルで焼いた空豆が大人気であっと言う間に売り切れ(笑)もっと持って来たら良かったです。スナップエンドウを生ハムで巻いてみましたが止まらない!父をもてなす「父の日」の様になってしまったのは気のせいでしょうか。親子でアルコールを嗜む姿を母は喜んでいたので良しとします。


早朝のキッチンからトントンと音が聞こえてくるのはずっと変わらない実家の音。寝不足だろうに、朝ご飯を必ず用意してくれるのは、毎度のことながらほんとにありがたい。前日食べ過ぎたので少し少なめに盛り付けてもらい、白味噌のお味噌汁を口にして「実家の味だ…」とつぶやいてみる。


 最近よく登場する「つちや」さんの柿羊羹。どうやって切るの?と楽しげな両親。どちらが7mm幅により正確に切れるか、最後にはものさしまで持って来て測る様子に笑い転げる娘。何気ない時間がとても幸せです。二日酔いにもいいとされる柿羊羹。喜ばれました。


なかなか広島のリサーチが進まず、台風で大雨にもなりそうで、お祝いと言いつつつ帰るだけになりそうかなと?お店決めが出来ないまま前日となりました。諦めかけて、せめて雰囲気のいいカフェに位連れて行きたいなと思ってiphoneで検索すると、何故か三瀧荘の情報に辿り着きました。ご縁を感じて電話すると何とか予約も取れて、深い感動に包まれる思い出を作ることが出来ました。特別なことは要らない・忙しい中顔を見せに帰って来てくれだけで十分だと常日頃言ってくれますが、健康に出歩けて美味しく食べられる62歳の両親と、忘れられない時間を共に出来て、本当に幸せでした。


翌日はTVで放映された動画を眺めて振り返り。面白いので全て閲覧しました。

こちら

生け花のお話の際に要らない枝を取り除いて「引く」大切さを拝聴した際に、鳥肌が立ちました。極限まで削ぎ落とす日本の文化。今の仕事と、生き方と、ついつい足を運んでしまう空間の傾向の理由が分かった気がしました。


いい空間は奥が深く、その道の一流の方達が携わり、それらの努力と工夫が組み合わさって深い感動が生まれるのでしょうね。とても勉強になりました。


また是非訪れたいと思います。


三瀧荘HP